それぞれのお子様にあった学習塾選びを
学習塾の現状
昭和40年代から爆発的に増えたと言われている学習塾の事業所ですが、正式に統計はとられておりませんでした。
近年の統計では、5万件程度で横ばいとなっています。
公立の小学校・中学校・高等学校数を合計しても35000件足らずですので、それ以上の塾が存在していることになります。
学習塾の形式としても通塾生数ベースで、集団授業形式は75%、個別指導形式は25%を占めています。2000年代から従来のスタンダードであった集団講義形式ではなく個々人の状況に合わせた個別指導形式の塾が増加してきました。
そんな個別指導塾もここ数年はやや減少傾向にあります。
教育費の現状
学習塾等の費用は横ばい
学校外活動費(教材購入は学習塾等の費用)については増加しているという世論もありますが、文部科学省の資料を見る限り、横ばいとなています。
それでも、公立の小学6年生では年間28万5千円、中学3年生では年間43万5千円、
私立の小学6年生では年間74万円、中学3年生では年間34万1千円となっており、受験前の教育費はかなり高額となっています。
つまり、私立では小学6年生が、公立では中学3年生が学習塾等の費用のピークになっています。
(経済産業省HPより、以下同)
下図の通り、学習補助費(教材購入、学習塾等の費用)の推移については横ばいで、公立では中学生、私立では小学生で高額となっています。
通塾率は時代背景を映し出している
通塾率については、93年をピークに減少し、近年上昇傾向にあります。
これは、受験戦争激化のピークにあった93年から、ゆとり教育へ時代が移行する中で通塾率が減少。その後の学力低下に対する不安から学力向上へ意識が回帰したとみられています。
右の図は、通塾に対して保護者に「子供の塾通いが過熱しているかどうか」を訪ねた結果です。
そう思うと答えた保護者に、塾通いが過熱化する背景を尋ねたところ、66.5%が「学校だけでの学習に対する不安」を、59.9%が「学歴重視の社会風潮」を選ばれました。
(出典「ベネッセ教育総合研究所」)
通塾率向上の背景には、以前のような学力向上への意識とともに、「学校教育に対する不安」というものが大きく影響していることになります。
幼稚園から高校までの学習費は?
そのような背景から選んだ塾や、学校の教育費も含めて、幼稚園から高校卒業までの教育費総額のグラフがこちらです。
幼稚園から高校まで(15年間)、すべて公立に通った場合は約523万円。すべて私立に通った場合は約1,770万円となっています。
最も支出額が多いケースは,最も支出額が少ないケースの約3.38倍となっています。
大切な学習塾選び
学習のための費用は決して低額ではありません。
やはり、お子さん一人一人にしっかり合った塾を選ぶことが重要になってきます。
初めからそのような塾に出会わないこともあるかもしれませんが、体験授業の受講や、実際に通われている方のお話も聞きながら、 お子さん自身が楽しく学習でき、学力も向上していける、理想の塾を見つけましょう。
進学塾と補習塾
学習塾には、進学塾としての役割と、補習塾としての役割の大きく2つがあります。
進学塾は、受験合格を目指し、ターゲットとなる学校の試験対策に特化して学習します。基礎的な能力が備わっていることが前提となり、応用力・実践力を向上させるために、次々と難易度の高い問題にも取り組ませてもらえます。一般的にはクラス分けを行った集団授業で競争意識も触発しながら、切磋琢磨していく環境を提供してくれます。
集団授業のデメリットである、細やかさの不足を補うために、クラス分けを細分化し、それぞれの学習状況にあわせた指導をできるような仕組みをもつ学習塾が増えてきています。
補習塾は、学校の授業内容をしっかりキャッチアップし、基礎能力を高めて学力向上させ、定期試験の点数アップすることができます。学校の授業でつまずいてしまった時には、集団授業の塾に通ったとしても同じつまずきをクリアすることができずに、なかなか成績が上がらない状態になります。
そのつまずきに気付き、学習のポイントや学習の仕方を丁寧に教えてあげることができます。つまずきを解消できると、飛躍的に点数が向上することが頻繁にあります。受験に対しても特別講座を設け、個別の試験対策に取り組んでくれるところもあります。
お子様の状態や性格に合わせて、進学塾か補習塾かを検討頂き、気になった塾が見つかった場合には体験授業に行くなどして、最適な学習塾を選んでいただければと思います。
やはり基本は学校の学習
上述の塾に行かせる理由として、「学校だけの学習内容に不安がある」というご意見が多くなってきていると記載しましたが、この点は気を付けなければいけません。この不安が、「学校の学習自体に不安」「学校がだめだから塾」となってしまうと、課題が見えなくなってしまうかも知れません。
どれだけ素晴らしい塾があったとしても、そこで行われる学習の基本は学校で習うものです。それ以外に基本はありません。
学校を取り巻く課題が報道されることも多く、ゆとり教育などで指導力に不安を感じられることも多いかも知れませんが、ほとんどの先生は懸命に指導されていますし、学校教育自体が劣化しているという実感は特にありません。
学校だけの学習に対する不安の具体的な内容が、「難易度が高い問題に取り組む時間が少ない」なのか、「つまずいてしまった時に取り残されてしまう」なのかで選択肢は大きく変わります。漠然とした不安が具体的な課題になれば解決への見通しがたちます。
建設的なスタンスでない、学校に対する漠然とした不信感は、教育システム自体を悪い方向に導きます。
「学校での学習を尊重している塾かどうか」も、もしかしたら判断基準になるかもしれません。
勉強は「苦しみ」ではない
最後に、本来的に学ぶことは楽しいことです。
どんなお子様も知的好奇心をお持ちで、それが満たされたときに大きな充実感を感じるものです。学校にはカリキュラムがあり、試験があり、一定水準以上を求められる学習環境の中では、窮屈に、面倒に感じる機会も多く、勉強に対する苦手意識や、勉強はつまらないが仕方なくやるものだという思いを持ってしまうことがあるかもしれません。
しかし、進学塾であれば、友人と切磋琢磨することに喜びを感じたり、自分の成績が高順位であることに自信を持てたり、補習塾であれば、今まで分からなかったことが分かる喜びから「もっと知りたい」という思いになったり。どちらも「気づけば何時間も勉強していた」なんていうこともあります。
お子様が本当に勉強が嫌いで仕方ない、苦しみ以外の何物でもないというような状態になられていたら、親御さんも「勉強とはそういうものだ」と言うことは控えていただき、お子さんに合った学習塾探しに今一度取り組まれてはいかがでしょうか。
様々な課題はあれど、今まで数々の優秀な人材を、また素晴らしい皆様を育んできた、学校を軸とした教育プログラムが、最善の形で子供たちに受け入れられ、子供たちの生きる力になることを願っております。
学習館 力塾
電話番号
0743-73-9753
(平日 午後4〜午後11時)
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住所(生駒駅すぐです)
〒630-0251
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